私たちは時に人生の方向性を失ってしまうことがあります。
どうしたいいのか、どちらに行ったらいいのかわからない、そんな時があります。
セッションで触れてみると、身体からせわしない、急いでいる、落ち着かない感覚が伝わってきます。
プラクティショナーは、落ち着かせようという意図もなく、カオスの動きの背後にある静けさにつながりながら、ただ待ちます。
そのまま保持しているうちに、やがて共に静まり、全体の中に溶けていくように一つにまとまっていきます。
そして身体の中心線を使って、上昇したり下降したり、あるいは膨らんだり戻っていったりと、方向性を見い出します。
セッションが終わって全身に静けさが戻ってくると、クライアントの存在感が増しているように感じることがあります。
身体が落ち着くとともに心も落ち着いていくようです。
より現実に根差しているような明るい雰囲気をまとっています。
心が方向性を見失っても、身体はどこに向かえばよいのかわかっているようですね。
身体の叡智を共に体験できることは、自分にとっても大きな喜びです。