プラクティショナーの役割とは、どういったものでしょうか。
クラニオ・セイクラル・バイオダイナミクスのプラクティショナーは、セッションを受けていると何もしていないように見えるかもしれません。
仲間内で、セッション動画を取ろうという話が出たこともありますが、結局ほとんど静止画と変わらない説があって中座していました。
プラクティショナーが静かに座っているときには、まずニュートラルに入ることを習います。
ニュートラルというと人によって持つ印象は違うと思いますが、私は子供を見守る「親のまなざし」のような印象を持っています。
失敗しても大丈夫、くじけても大丈夫。痛みをともに受け止めながら、人の中には立ち直る力が必ずあると信じるような、そんな「親のまなざし」です。
実際にクライアントに触れていると、落ち着きのなさや、イライラ、痛みを感じることもありますが、その奥には静かな穏やかさにつながる力が必ず残っています。
信じて見守るまなざしが、大きなサポートになります。
身体に残っている痛みをともに全身で受け止め、ともに静かになり、そして流れていくプロセスは、まるで美しい芸術作品を見ているようです。
この美しい作品を見られるのは、親の役割をするプラクティショナーの役得かもしれませんね。